トリノで行われたライブプレゼンテーションで、ランチアCEOルカ・ナポリターノ氏はHFの名前を冠した新型イプシロンのサプライズデビューを発表した。しかもそれはダブルリターンであった。長いプロローグの後に、元ランチアワークスドライバーのミキ・ビアシオン氏が語る新型イプシロンの優れた運転性能をほめたたえるビデオに、もしかしたら「これは何かある!」と思った矢先にノーマル・イプシロンより僅かにワイド感があるイプシロンの登場は正にサプライズであった。
最初に紹介されたのはイプシロンHFでこちらは市販ヴァージョン。
市場デビューは2025年6月に予定されており、電動前輪駆動バージョンのみ。プラットフォームは、姉妹車のアバルト600eに搭載されているPerfo-eCMPで、最高出力は240馬力、0-100km/h加速は5.8秒。低めにされたセットアップは、幅広のトレッドと、過去のモデルにインスパイアされた筋肉質なフォルムを持つ4センチ拡大されたワイドボディとなる。
そしてもう一台の名前はイプシロン・ラリー4・HFというネーミングで、ラリー選手権の車両クラスラリー4に参戦する若手層向けのラリーカーとなる。こちらは、マニュアルギアボックスを備えた200馬力以上のガソリンバージョンである。
ルカ・ナポリターノ氏は、2026年デビュウするガンマ、2028年にデビュウするデルタにもHFモデルを出すとアナウンスした。これからも期待のランチアにフォローしていきましょう。
しかしながら、日本では新型イプシロンの正規輸入の見込みは全くないので、イプシロンHFも日本に輸入される可能性は、今のところゼロに近いかもしれない。仮に購入することが出来るなら、おそらくイプシロンHFは800万円ぐらいするだろうと想像する。