遂に筆者のスパイダーは、故障をしたのだ。
少し大袈裟かもしれないが、以前より危惧していたフロント左ウィンドウがお釈迦になったのだ。
これはもう何年も前から実は問題を抱えていたフロントウィンドウのガタつき問題である。3200GTからクーペ、スパイダー、グランスポーツに至るまでの一連の3200、4200系のモデルのフロントウィンドウは、結構デリケートに出来ていて、見た目はサッシュレスドアで、外からドアノブを引いてドアを開ける際に若干のウインドウが下がりドアの開けやすさが一つのウリであった。特にドライバーズシート側つまり左側(左ハンドルの場合)がその開閉頻度が多くなることによる酷使や、一行為、一動作の手順をキチンと守らないとウィンドウに負荷がかかり、経年劣化が進んでくるとウィンドウレギュレーターが壊れることに繋がるのだ。
それが正にやって来たのだ。ドアを閉めた時にいつもと違う違和感を感じた。やけに締まりが悪いなと。。。そして発進後に、ウィンドウのガタつき音が激しくなった、、次にパワーウィンドスイッチを押したて窓を開けた瞬間にガリガリとギアが空回りしている音が、そして次にガラスウインドウが一気に落ちてしまったのである。ガラスウィンドウがドアパネルの中に完全に入ってしまい、いくらスイッチを押しても出てこなくなったのだ。ついにウェンドウレギュレーターが壊れた瞬間である。
ここで問題は二点だ。一つがスパイダーであること。ルーフを開けるには最初にウィンドウを全開にしなければならない、つまり壊れたフロントウィンドウのレギュレーターのギアが空周りするのだ。助手席側のウィンドウは正常なので下がるのだが、運転席側は空回りの音がルーフのスイッチを押している間中ずっと唸っている。しかもウインドウはドアパネルに吸い込まれたままになっているので、浮上もしない。したがって、ルーフの開け閉めも出来なくなったことになる。
次に、ウィンドウレギュレーターのパーツを交換しなければならないのだが、スパイダーもそうだがグランスポーツでさえ製造から既に16年も経過しているので、パーツの製造はしていない、さらに日本国内では新品在庫は無い。したがってリビルト品か中古品を探すしか手がない。いろいろなところでこのウィンドウレギュレーターの故障のエピソードで、あの手この手を見ることができる。パーツそのもを修復して再利用するケースもあるのだが、これも実際のところは壊れてしまうことが多発しているという。
結局筆者はカンパーナ・オノーリオ社にダメもとで聞いてみた。答えは新品は無いが、中古品なら在庫はあるとのことだ。カンパーナ・オノーリオ社といえば長年に渡りマセラティ社との提携によるボディワークショップとして公認された唯一の会社でもある。それゆえに、中古のパーツとはいえ、100%認定保証されたパーツなので、筆者は安心して購入できると判断したのである。
兎にも角にもこれはパーツを押さえなければならないという思いから、速攻で発注したのである。正規の販売価格は驚くなかれ、価格は150、000円だという。今週は怒涛の円安状態が続いているので、さらに精神衛生上良くない。。。
モデナから買うことになったのであるが、果たしていくらで買えるのか乞うご期待である。