2025年2月のイタリア国内販売台数

イタリア国内の自動車販売台数が公開されています。
メーカー別の販売台数

次にモデル別の販売台数です。
注目は27位にアルファロメオ・ジュニアが1、362台です。トナーレ・ステルヴィオ・ジュリアは50位圏外。ランチア・イプシロンは新型が発売されてから1年経過していますが、41位(926台)と低迷しています。ベストセラーだった旧型に追いつけないようです。フィアット500eは圏外、600は17位(1、986台)。500はハイブリッドエンジンが未だ販売されておらず500e(BEV)は売れ行き振るわずというところ。600は、ハイブリッドとBEVの2つのモデルがあるので何とか持っている感じです。いずれにしてもイタリアではBEVの普及は鈍化傾向にあるようです。

高い電気料金やEV自体の価格、充電インフラの不足が主な障壁として挙げられます。これらの要因により、多くの消費者がEVへの移行に消極的であり、特に高級車セグメントではその傾向が強く、マセラティも例外ではなく、MC20フォルゴーレの市場投入は無くなりました。グレカーレ・グラントゥーリズモ・グランカブリオの各フォルゴーレの苦戦を強いられています。

また、政府の政策も影響を及ぼしています。2025年から2030年にかけて、約46億ユーロ(約50億ドル)の自動車産業支援金が削減される予定であり、この決定は業界から批判を受けています。主要自動車メーカーの動向も注目されます。ステランティスは、2025年までにイタリアの生産に20億ユーロを投資し、2032年までに新しいモデルを多数投入する計画を発表しています。一方、ランボルギーニは最初の全電動モデルの発売を2029年まで延期すると発表し、市場の成熟度や需要の低さを理由に挙げています。

さらに、イタリアのメローニ首相は、EUの2035年までに新車の化石燃料エンジン車販売を禁止する規制について、「自滅的」と批判しています。この政策が産業や雇用に与える影響を懸念しているためです。総じて、イタリアの自動車業界は電動化に向けた取り組みを強化しているものの、市場の成熟度、政府の政策、充電インフラの整備など、多岐にわたる課題に直面しています。これらの要素が今後の電動化の進捗に大きな影響を及ぼすと考えられます。

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