芸術の宝庫、マントヴァへ、マンテーニャの「婚礼の間」

天井の真ん中の空からエンジェルが覗いている絵、箱根のなんとか美術館で見たことがありそうだと思いますが、本物はマントヴァにある。

6月11日、北イタリア・ロンバルディア州の歴史都市 マントヴァ(Mantova) に足を運び、「婚礼の間(Camera degli Sposi)」を訪れてきた。以前、訪問した時は予約なしだったために入れなかったので、リベンジをしたのだ。歴史と芸術が融合するこの空間は、まさにルネサンスの息吹を感じさせる特別な場所である。


🏰 まずは「ドゥカーレ宮殿(Palazzo Ducale)」へ

マントヴァの旧市街に広がるドゥカーレ宮殿は、かつてゴンザーガ家が居を構えた壮麗な複合建築。500以上の部屋があり、その規模と保存状態の良さに圧倒されるのだ。
中庭を通り抜け、迷路のような回廊を進むうちに、時代を遡っているような感覚に。


🎨 ハイライトは「婚礼の間」──マンテーニャの傑作

「婚礼の間」はイタリア語で言うとCamera degli Sposiという。
この部屋は画家アンドレア・マンテーニャが1465〜1474年にかけて描いたフレスコ画で有名で、特に天井中央の「オクルス(開いた空)」は圧巻。青空を見上げるようなトロンプ・ルイユ(だまし絵)で、天使たちや女性がバルコニー越しにこちらを見下ろす構図。500年以上前の技術とは思えない奥行きとユーモアに、思わず見入ってしますう。ゴンザーガ家の家族がリアルに描かれ、宮廷の温かな雰囲気や権威が同時に感じられ、まるで彼らと同じ空間に居合わせているような臨場感に。

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