1. 導入:60年の歴史が、劇場から溢れ出す
「すべての道はローマに通ず」と言いますが、2026年4月、筆者の旅路はローマの静謐なコンクールを後にし、南イタリアの情熱が爆発する場所、バーリへと向かいます。


今年、バーリ・グランプリは復刻版として第9回を迎え、その歴史は60周年という大きな節目に立ち会います。今回の旅の最大の目的は、かつてファン・マヌエル・ファンジオやアルベルト・アスカリといった伝説のドライバーたちが、アドリア海を背にデッドヒートを繰り広げた、あの熱狂を追体験するためです。
2. 旅の始まり:マルゲリータ劇場での『60年の記憶』
バーリに到着したら、まずは海に突き出した美しい**マルゲリータ劇場(Teatro Margherita)**へ足を運びます。ここでは4月16日から25日まで、60周年を記念した特別展示が開催されています。
• 歴史の証人たち: 往年の名車やバイク、さらには当時の貴重な映像や遺品が、かつてのグランプリの熱狂を静かに物語ります。
• 開館時間: 金曜日から翌土曜日まで、午前(10:00-13:00)と午後(16:00-19:00)に分かれて公開されています(最終日の25日は午前のみ)。ここで歴史を予習し、週末の興奮に備えるのが「エンスー」の作法と言えるでしょう。

3. 土曜の夜、石畳が震える『La Notturna(夜の走行)』
4月25日(土)、バーリの街は昼間の平穏を脱ぎ捨てます。
• 16:00: ヴィットリオ・エマヌエーレ通りに、Old Cars Clubのヴィンテージカーたちが続々と集結します。
• 18:00: 待望の**「ナイト・リコネサンス・ラップ」**がスタート。フェラーリ・クラブやポルシェ・クラブの車両も加わり、ライトアップされた旧市街を名車たちが駆け抜けます。
• 21:00: クライマックスは、テレビ中継も行われる**「ナイト・レギュラリティ・レース」**。夜の闇とエグゾーストノートが交差する、最も幻想的な瞬間です。
4. 日曜朝10:00:運命のフラッグが振られる
4月26日(日)、旅のハイライトである**「本戦(The Race)」**の幕開けです。
• 09:30: 陸軍軍楽隊による国歌吹奏が響き渡り、会場のボルテージは最高潮に。
• 10:00: ヴィットリオ・エマヌエーレ通りを舞台に、3つのヒートに分かれたレギュラリティ・レースが始まります(第2ヒート 10:45〜、第3ヒート 11:30〜)。
• 12:15: レースの後は、すべての参加車両による華やかなパレード。
• 13:00: 授賞式。アドリア海の風を受けながら、勝利の美酒に酔いしれるドライバーたちの笑顔が、この旅の最高の締めくくりとなるはずです。
筆者は2024年にもこのGran prmio di Bariに参加しているので、その時の模様は下記の記事をご覧ください。
グランプレミオ・ディ・バーリを見に行く(1)
グランプレミオ・ディ・バーリを見に行く(2)
グランプレミオ・ディ・バーリを見に行く(3)
