毎秋にスパイダー90アニヴァーサリーは定期点検の時期なのだ。
先週、FUJI Speed Festivalが開催されたが、直前になってスパイダー90アニヴァーサリーのホロが開けられなくなったので、この Speed Festivalにはスパイダーで参加することを諦めた。エンジンオイル交換のタイミングもあったので、諸々診て貰うためにRtreに預けたのである。ホロは結局自然治癒をしているのだが、2005年製のマセラティなので、既に18年も経っているベテランだ。このホロの開閉メカニズムも複雑でワイヤーとゴムと複数のモーターで組み合わされている。
開閉スピードは28秒を要するので、現行のMC20Cieloの12秒から比べればかなり遅いのだ。しかもスパイダーの屋根の開閉はサイドブレーキをかけていないと動作しない仕組みなので、少し面倒だ。しかしながら、一旦、屋根を開けてしまえば、開放感は抜群だと思う。
実は今回、FUJI Speed Festivalでは、MC20 Cieloに乗れる機会があった。ミッドシップでオープンにもなるMC20 Cieloなので、背中から聞こえてくるエンジン音は、フロントエンジンのスパイダーと比べるとかなり新鮮だ。しかし、V6のエンジン音はそれほどの美声ではなかったと思うのは、筆者のような古典的なV8信奉者だけかもしれない。フロントにあるV 8エンジンの調べと、リアにある左右2本出しのマフラーからのエクゾーストノートと相まって奏でる交響楽シンフォニーはアウテンティカなマセラティだと思う。だから筆者はずっと乗っていきたいと思うのだ。