ステランティスグループのCEOのジョン・エルカン氏はイタリア国会での公聴会で,「モデナのモーターバレーと密接に結びついたマセラティの将来に取り組んでいる」と述べた。


3月19日水曜日、ステランティスの事業計画を発表し、昨年の業績について発表している。2024年にイタリアの工場は475,090台の自動車と商用車を生産したが、これは政府が掲げたした100万台には程遠い数字だ。これは特に労働組合にとって憂慮すべき話であり、生産レベルが1956 年の水準に戻ったという。しかし、何よりも、カルロス・タバレス前CEOとの間であったフランス優先の方針に確執があったと述べた。
特にマセラティは燦々たる状況に至っている。
憂慮すべき売上の減少は販売数にも顕著に現れている。 2024年、マセラティは11,300台を販売これは、2023年の登録者数26,600人から激減したことになる。わずか1年で50 %以上減少したことになる。この傾向は2023年の第3四半期から始まっているが、マセラティは状況を逆転させることができていない。

S UVグレカーレは、戦略モデルであるにもかかわらず、この販売台数の減少を補うことはできなかった。 このモデルは期待されたほどの成功を収めず、電気自動車やSUVへの注目が高まる市場の期待に応えるには不十分な製品ラインナップにとどまった。
カルロス・タバレスが解任されたため、ジョン・エルカン氏は暫定CEOとしてステランティスにおけるFCAグループの再生を目論むために国会でPRをしたのだ。イタリア国会でもステランティスなしではイタリアは自動車部門で成功するチャンスを失うことを認識しており、国内にハブやギガファクトリーを開設するための外国ブランドからの投資を誘致できていない(政府は長い間、中国ブランドとテスラの両方を誘致してきたが、成果は芳しくなかった)。またアドルフォ・ウルソ企業・イタリア製造相は公聴会の直前、グループが「60億ユーロ相当の供給契約に加え、新しいプラットフォームと新しいモデルに20億ユーロを投資して雇用レベルを保証し、イタリアの工場を維持することを決定した」ことに安堵していると述べた。
エルカン氏は「フィアットのためのイタリア、そしてイタリアのためのフィアットは、産業、労働、発展、革新だけでなく、連帯、文化、責任、社会的進歩など、多くのことを代表してきたし、今も代表している」とエルカン氏は述べた。ステランティスがなかったら、イタリアの自動車産業もなかっただろう。オリベッティやモンテディソンとの提携後にイタリアのIT業界が消滅したのと同じだ。また,多額の公的資金の恩恵を受けていると非難されることの多いが同社は雇用を守ってきたと主張した。


2023年末のグループの従業員数は42,700人で、2021年には52,740人であり、わずか3年で20%の人員削減となっているという事実。エルカン氏はまた、税務当局にとっての第一級納税者の役割を振り返った過去20年間でグループは国庫に140億ドルの税金を納めてきた」)。同じ期間に、投資額は「
公的拠出金10億ドルに対して530億ドルに達したとステランティスの社長は強調した。
公聴会での公約に関しては、不確定期間を考慮する必要がある。2025年はまたもや厳しい年になるだろう。今年の2月までのイタリア市場は前年同期比で7%減少している。2026年からは、イタリアの工場で10の新製品アップデートが開始され、生産量が増加すると予想されるが、生産量は市場や関税などの外部要因に左右される」とエルカン氏は強調する。


しかし,マセラティの状況についてのコメントは「我々はイタリア、モデナ、モーターバレーと密接に結びついたマセラティの将来に取り組んでいる」と述べているが具体的な説明は出てこなかった。故に,モデナ工場とテルモリ工場については未だ先行き不透明な部分があるかもしれない。一つだけ確実に明らかになったことは,カッシーノ工場についての計画は,今年2025年末に新型ステルビオが生産されること。翌年2026年に新型ジュリアが製造開始されることが明らかになった。


