残り僅かとなったイタリアの旅はブレッサノーネとヴェローナ訪ねた。
ドロミティ・ビトルゥボ・ツアーの基点となった街がブレッサノーネだ。この街はオーストリアやドイツに行くイタリアから北上する最後の要衝の街である。ここまで来ると駅のホームや街の案内図もイタリア語だけでなくドイツ語も併記されているのだ。住んでいる人々もイタリア語とドイツ語の両方を話せるのだ。そういう意味でイタリア語しか話せない筆者にとってドイツ語は全く分からないので少し不安になったが、スーパーでもホテルでも担当する人はイタリア語で話せたのでホッとした。街並みはイタリア国内とはいえ整った街並み、落書きははなく、ゴミも落ちていないので綺麗だ。


ブレッサノーネ(イタリア・南チロル州)の中心部にある珍しい博物館があったので紹介します。名前はブレッサノーネ薬局博物館「Museo della Farmacia di Bressanone」(PharmazieMuseum Brixen)。



展示内容の特徴
- 400年以上にわたる薬学の歴史を、解読された古文書や器具、薬剤パッケージなどが展示されている。
- 驚きの「キャビネット・オブ・キュリオシティ」には、アルマジロの頭、ヘラジカの蹄、エジプトのミイラ片、さらには金箔の錠剤など 。
- 昔実際に服用されていたという木の実カブトムシの砂糖漬けや、ベイブグナ(porcellini di terra)など、過去の風変わりな薬や療法の説明も展示されています
- 復元された調剤室や製薬器具(薬錠成形器・秤・蒸留器など)を通じて当時の薬剤師の仕事を体感できる。
- 約5世紀分の専門文献を収蔵する図書館・エルバリウム(干し植物標本)では、**1653年作成のハーブ標本簿(950植物)**が特に貴重です 。
- 薬学の歴史や文化に興味がある方にぴったり:医薬品や器具、薬剤師の仕事を時代を通じて学べる展示内容。
- 奇妙な薬材や奇抜な「お守り」など、博物学的に面白いコレクション多数。
- 小規模かつ集中した展示で、1時間前後で見学可能。
- 近くにある大聖堂や旧市街など、ブレッサノーネ観光とのセット訪問にも最適。
また、天才モーツアルトはイタリアからザルツブルクへの帰途にこのブレッサノーネに立ち寄ったと記録されている。
⛪️ ブレッサノーネ大聖堂(ドゥオーモ)
イタリア語名:Cattedrale di Santa Maria Assunta e San Cassiano
ドイツ語名:Dom Maria Himmelfahrt und Kassian
🏰 概要
- 創建:最初の建物は10世紀、現在の構造は13世紀のロマネスク様式に起源。
- バロック様式への改装:1745〜1754年にオーストリアの影響を受けた華やかなバロック様式に再建。
- 特徴:
- 金の祭壇画、壮大な天井フレスコ画(ポール・トロガー作)
- 大理石製のバロック風内装
- 2つの鐘楼(タワー)が並ぶファサードは町のシンボルです。



🏛 隣接施設
- Chiostro di Bressanone(ブレッサノーネの回廊)
- 大聖堂に隣接し、13〜16世紀のゴシック壁画が見どころ。
- 南チロルでも屈指の中世フレスコ画群として有名。
- Vescovado di Bressanone(司教館)
- かつてブレッサノーネがカトリックの司教座都市だったことの名残。
- 現在は**司教博物館(Museo Diocesano)**として公開。
📍 場所
- **Piazza Duomo(ドゥオーモ広場)**に面しており、町の中心。
- 周囲にはカフェ、旧市庁舎、市立博物館もあり、観光の出発点に最適。



🎵 音楽との関わり
- ブレッサノーネ大聖堂は南チロルの宗教音楽の中心地でもあり、定期的にオルガンコンサートや聖歌隊の演奏が行われています。
- モーツァルトが通った頃も、ここで音楽が響いていたと考えられています。
ヴェローナといえば真っ先に思い浮かぶのは「ロミオとジュリエット」の舞台になった町。アディジェ川沿いに広がる旧市街は、石畳を歩くだけで心がときめく。筆者の今回のイタリアの旅の最後の町はここヴェローナ。本来であれば夏のヴェローナと言えば野外オペラが有名だ。月曜に滞在したということもあって、コロッセオは生憎の休館日であった。


そして、ロミオとジュリエットの舞台として知られるジュリエットの家へ。観光客でにぎわうバルコニーの下には、願いを込めた恋のメッセージが掲げられている。中心街のメイン通りの一部だけ人が多い、このエリアがジュリエットの像のあるエリアだった。意外とこじんまりとしていた。流石に若い女性が多かったです。


明日は早朝にイタロに乗ってローマ経由フィウミチーノから帰国の途につきます。またイタリアに直ぐに行きたくなった。今度は秋?か来年か?これからの状況次第だ。

