ステランティスは傘下のマセラティとアルファロメオのオーダーメイド分野において統合すると発表。
これはマセラティはフォーリィセリエというオーダーメイドのカスタマイズで、個人の好みに合わて作られるマセラティのプログラム。

対するアルファロメオは33ストラダーレから始まったボッテガというオーダーメイドのカスタマイズで、個人の好みに合わせて作られた33ストラダーレから始まったプログラムだ。


今回この2つのプログラムが統合され、ボッテガフォーリィセリエと命名されたのだ。故にモデナからトリノ、そしてアレーゼにまたがる広範囲で横断的なプログラムとなるのだ。
🎨 Bottega Fuoriserie 始動——マセラティとアルファが仕立て直す「モデナ回帰」
🔧 台数ではなく“仕立て”へ
イタリア発の自動車ニュースの中でも、きょう最も注目を集めたのが、ステランティスが発表した**「Bottega Fuoriserie」。
これは、マセラティとアルファロメオが共通のクラフト拠点を通じて、パーソナライゼーションとビスポークの文化を再構築**する新プロジェクトです。
場所は、モデナとトリノ、そしてアレーゼを結ぶ「拡張モーターバレー」。
モデナではマセラティのFuoriserie部門、アレーゼではアルファのヘリテージセンター——
それぞれの“職人の手”が再び中心に据えられる動きが始まりました。
🏛 マセラティの再生軸は「利益の質」
2024〜2025年のマセラティは、生産台数が減少する一方で、従業員数と利益率が維持・上昇。
その背景にあるのが、この「Bottega Fuoriserie」構想です。
限定車やカスタムオーダーによって、**1台あたりの収益を高める“職人工房モデル”**へ転換する狙い。
ステランティス内部資料でも、「Fuoriserieはマセラティ復活のコア」と明言されています。
🧵 Bottega=工房、Fuoriserie=唯一無二
“Bottega”はイタリア語で「職人工房」。
“Fuoriserie”は直訳すると「シリーズの外」、すなわち既製ラインの外にある、個別仕立ての一台を意味します。
つまりこのプロジェクト名自体が「工房の中で、シリーズの外をつくる」という哲学を象徴しています。


🔥 アルファとマセラティの対話
公式ティーザー画像では、アルファのクアドリフォリオとマセラティMC20が赤い光の中で向かい合う姿が描かれています。
これは、ステランティスの中で二つのブランドが
「スポーツ」と「ラグジュアリー」を補完し合う構図を暗示しており、
単なる共同開発ではなく、クラフトマンシップの共鳴を意味しています。
🌍 モデナ回帰のシンボル
このプロジェクトは単なるブランド戦略ではなく、
マセラティが再びモデナを中心に据える意思表明でもあります。
生産拠点だけでなく、デザインと仕立ての思想をモデナに還流させることで、
「量より個性」「効率より美学」という、イタリア車本来の価値観を再び世界に示そうとしているのです。
