BOTTEGAFUORISERIE:アルファ・ロメオ×マセラティ が創るカスタム新工房

1. 概要と目的

  • BOTTEGAFUORISERIEは、Alfa Romeo と Maserati の両ブランドが、イタリア国内で“カスタム、少量生産、レストア、パフォーマンス研究”を統合するために立ち上げた クリエイティブハブ(atelier) です。 
  • ブランド声明によれば、目的は「イタリア自動車の美と性能を極める」「クラフトマンシップ+高度なエンジニアリングを融合させる」こと。 
  • 本部は “モデナ→トリノ→アレーゼ(ミラノ近郊)” といった「Motor Valley」領域に跨っており、Alfa/Maserati双方の拠点を横断する体制。 

2. 主な構成と機能領域

BOTTEGAFUORISERIEは、以下の 4つの柱(部門) で構成されると報じられています。

部門名概要
BOTTEGA少量限定生産の“Few-off”モデルを設計・製造。たとえば Alfa Romeo「33 Stradale」や Maserati「MCXtrema」など。
FUORISERIE量産車ベースに対する高度な特別仕様プログラム。ユーザーの個性を反映したカスタマイズ展開。
CORSEモータースポーツ技術をロードモデルへ反映する部門。Alfa/Maseratiのレース部門を横断的に活用。
LA STORIAヘリテージ/レストア/認定クラシックモデルを扱う部門。Alfa Romeo博物館/Maseratiコレクションと連動。

3. リーダーシップと組織体制

  • プロジェクト責任者として、クリスティアーノ・フィオリオ(Cristiano Fiorio)が就任。アルファ・ロメオCEO兼マセラティCOOであるサント・フィチリ(Santo Ficili)へ直属報告。
  • イタリア国内・国外両ブランドにおいて「カスタム・ラグジュアリー輸出強化」への布石とも見られています。 

4. 戦略的意義・ブランドへの影響

  • このプロジェクトによって、Alfa Romeo/Maserati 両ブランドは「単なる量産車ブランド」から、“高付加価値・少量仕様・文化的価値”を伴うブランドへとシフトする可能性を持ちます。 
  • 具体的には、Maseratiの Fuoriserie 部門を強化する流れと連動しており、モデナ回帰・手工業的生産・限定仕様の流れが加速されるとみられます。
  • また、Alfa Romeo においても「Giulia/Stelvio」の上位カスタム仕様、過去モデルのレストアや認定クラシック化の動きが念頭にあると伝えられています。 

5. 今後の波及効果・注目ポイント

  • “Few-off” モデルの発表:BOTTEGA 部門が模索する少量限定モデル(例えば Maserati のワンオフ、Alfa の特別仕様)に注目です。
  • カスタマイズ版量産車(Fuoriserie):量産車ベースながら、専用内装・マテリアル・色・仕様が変わる“セミカスタム”領域が拡大。ディーラー網を通じた展開も示唆されています。 Magneto
  • モータースポーツ技術の市販反映(Corse):レースで培った技術がカスタム中/上級仕様へ反映される可能性あり。
  • クラシック価値の再浮上(La Storia):Alfa/Maserati両ブランドの歴史資産を活用し、認定・レストア・アーカイブ化強化。旧車市場との連携も視野。
  • ブランド価値の再定義:特にマセラティの場合「モデナ回帰」「少量生産」「手工業化」というストーリーが進行中。BOTTEGAFUORISERIEはその中心となるワークショップです。

© Maserati / Stellantis Media
© Alfa Romeo / Stellantis Media

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