旅の神様というものは、時にニクいほどの完璧な、そしてとびきりハードでエキサイティングなシナリオを用意してくれるようです。
ここ数ヶ月、私の頭の中でバラバラに散らばっていた秋の渡伊計画。その最後のピースが、今週、ついに完璧な音を立ててカチリと嵌まりました。ピーター・オートが主催する**「イモラ・クラシック(Imola Classic)」の観戦チケットが、正式に発売開始されたので、早速購入した。**
これにより、10月中旬から始まる2週間のイタリア遠征の全貌が、一本の美しい、そしてあまりにも濃密なタイムラインとなって完成しました。
パズルのピースが繋がるとき:10月、イタリアを南北に貫く狂気のリレー。
今回の旅は、永遠の都ローマから始まり、自動車文化の心臓部エミリア=ロマーニャへと北上する、最高にダイナミックなルートになります。
頭の中で描いていたパズルは、以下の3つのピースで構成されています。
なんと、ローマの新しい伝説となるであろう**「Granmotori」と、聖地イモラでの「イモラ・クラシック」**が同じ週末(10月中旬)に開催という、贅沢極まりない(あるいは移動が過酷な)スケジュール。しかし、チケットが手に入った今、この挑戦を受けない手はありません。
前半の爆弾:ローマからイモラへの強行軍、そして「宿」に隠された運命
旅の前半の目玉は、ローマの歴史あるテヌータ・ディ・フィオラーノで開催される**「Granmotori(グランモトリ)」です。
「ドライバーと夢想家のための国際フェスティバル」と銘打たれたこのイベント、美しく広大な敷地にクラシックから現代のハイパーカーまでが埋め尽くす光景は、まさにイタリア版グッドウッド。


ここでイタリアの最新のクルマ熱を肌で感じた直後、私はそのまま北上し、週末の「イモラ・クラシック」**へと滑り込みます。
イモラといえば、1984年のイモラ1000kmでポルシェの牙城を崩した伝説のグループCカー、ランチア LC2が輝いた地。あのフェラーリ製V8ターボの爆音がタンブレロにこだまする姿を想像するだけで鳥肌が立ちますが、今回のイモラ滞在には、実はもうひとつ個人的な「奇跡」を用意しています。


なんと、イモラでの滞在先として、**かつてアイルトン・セナがグランプリの際に必ず利用していた伝説の常宿(Hotel Castello)**を確保したのです。


1994年のあの運命の週末、彼が最後に過ごした部屋の空気が今も漂うあの空間に身を置き、そこからサーキットへ通う……。チケットを手に入れた高揚感に加えて、モータースポーツの歴史そのものに深くシンクロするかのような、震えるほどの贅沢な時間が待っています。オイルと未燃焼ガスの匂いが立ち込めるガレージの裏で、メカニックたちがエスプレッソを啜りながらスパナを握る「生の熱気」を、五感のすべてで受け止めてくるつもりです。
後半の拠点:カステルヴェトロ・ディ・モデナから「Auto e Moto d’Epoca」へ


そして旅の後半、怒濤のレースウィークを終えた私が向かうのは、モデナ近郊の美しい丘陵地帯に佇む古都、**カステルヴェトロ・ディ・モデナ(Castelvetro di Modena)**です。
ここにどっしりと腰を落ち着けてアパルトメントを借り、後半戦のベースキャンプとします。
ここを拠点に、チーロ・メノッティのマセラティ本社の空気を吸い、ランブルスコを傾けながら、10月22日〜25日にボローニャで開催されるヨーロッパ最大級のヒストリックカーエキシビション**「Auto e Moto d’Epoca(オート・エ・モト・デポカ)」**へと通い詰めます。
見渡す限りの見本市会場が、クラシックカー、ヴィンテージバイク、そして世界中から集まった狂気的な数のレアパーツやカタログで埋め尽くされる4日間。探しているマセラティのコンポーネントや、ブログのネタになるような掘り出し物の書籍に出会えるか……。歩きすぎて足が棒になるのは確実ですが、それすらもこの上ない悦びです。
最高の秋に向けて、カウントダウン開始
ローマの華やかな熱気から、セナの記憶が眠るイモラの夜、そしてモデナ・ボローニャの深い歴史に浸る2週間。
フランスのルマンクラシックとイギリスのグッドウッドの再現を一挙にイタリアで見られる至福のツアーになるのだ。
すべてのパズルのピースが繋がった今、あとは体調を整え、カメラのレンズを磨き、その日を待つだけです。
現地からは、日本のWEBや雑誌では絶対に読めない、生きた空気感とディープな裏話をこのブログ(ryutridente.com)でリアルタイムにお届けする予定です。
